本紹介
『日よ、西から昇れ』【下巻】
豊鍬入姫命の双子の娘は近江の豪族息長氏の元で養育される。やがて姉の
日葉酢は王太子活目の后となり、一方妹の歌凝は大倭を嫌い出雲に出奔、大倭に父振根を殺された出雲建と結婚し息長姫を産む。建もまた反逆の罪で刑死するが、息長姫は不遇の王子、誉津別命に見初められ結婚する。
彼は異母弟の天王忍代別から筑紫の熊襲征伐を命じられる。軍師となった武内宿禰も、息長姫と共に角鹿から筑紫に向かうが、途中息長姫の祖父・祖母のゆかりの地に立ち寄り、その人となりを伝える。
熊襲征伐よりも大陸の技術移入と鉄資源確保を優先事項と考える武内宿禰は、誉津別命と息長姫を大倭の改革者に育てようとしたが、優柔不断な誉津別命は天照大神が憑いた息長姫に殺される。
息長姫は神功王后を称し、海人族の協力を得て加羅へ遠征、秦氏ら先進技術を持つ人財の保護、招聘に成功する。謀反を疑われ大倭に一時拘束された武内宿禰も筑紫に戻り、真の政のあり方に目覚めた神功と武内は、大倭の政を正すとして、王子誉田別命を旗頭に船団を仕立て東へ向かう。
その方法は大倭の強権的やり方の真逆を行く、民に夢と希望を与えるもので、船団も民に支えられ次第に膨れ上がっていった。
書評(Yi Yin) 概ね古代日本史では、鉄の大量入手と日本の原始的政権の誕生が密接に関連していると論じられておりますが、雄略以後は、日本サイドでも、自国内での生産も可能となってきたのですが、この小説では、おそらくそれを150年ぐらい前に設定しておられるのは慧眼です。
今日の半導体戦争に比しても、我らにとっても見逃せない重要ポイントであり、深く考えさせられます。是非、ご購読あれ!
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Yi Yin の推薦文
これ程優れた「神武東征論」と「魏志倭人伝」を小説としてまとめ上げた文献は今まで皆無でした。著者上野俊一は原田大六から影響を受けたと謙遜してはいますが、その実、歴史上実際の出来事をリアルに描写する技能は秀逸と言えますし、他の比ではもうとうありません。
その出来事の起こる所以も説得力にあふれ、今日、わたしたちの周りに起こっているあらゆる出来事を見る真実眼を与えくれること必定です。
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