yasukazusasame

SF小説

終焉の図書館

記録は次の宇宙を紡ぐ終焉の図書館記録は次の宇宙を紡ぐYi Yin序章銀河の断末魔宇宙暦三七八二年。かつて数千の文明が灯火を掲げた銀河は、いまや「灰の海」と呼ばれていた。恒星は寿命を待たず崩壊し、ブラックホールは星系を呑み込み、量子通信網は沈...
アーカイヴの舟

33. 透明の継承体

透明の継承体《アーカイヴの舟》ジータ・バナーは、二人の若い客を広間に案内した。扉が閉まると、部屋は急に静かになった。外では風が樹冠を渡り、遠くで滝の音がしていた。「ようこそ、マネルラへ。」とバナーは言った。ジータ・エコーはうなずいた。彼女は...
アーカイヴの舟

32. 三人のジータ

三人のジータ《アーカイヴの舟》 経緯――英雄シェーン・エコーの娘はジータと名づけられ、女系の初代リセルを自称していた。その頃、シェーン・エコーに協力した惑星マネルラの旧貴族オラム・バナーの娘もまたジータといい、惑星スミルナのアグロフォレスト...
日本文明の行方

なぜ日本文化は、これほど西洋の知識人を惹きつけてきたのか

なぜ日本文化は、これほど西洋の知識人を惹きつけてきたのか――パウンド、マルロー、パス、バルトは日本に何を発見したのかYi Yinこれは単なる「日本文化礼賛」の話ではない。むしろ興味深いのは、西洋の知識人たちが日本文化の中に、西洋近代とは異な...
アーカイヴの舟

31. 二人目のアポリアナ

二人目のアポリアナ《アーカイヴの舟》奥から一冊の本が、まるで誰かに押し出されたかのように床へ音もなく滑り落ちた。「……あら?」少女アポリアナは拾い上げる。「お母さん、お母さん。この本、どこにあったの? お母さんの本? 私、こんなの初めて見る...
アーカイヴの舟

30. フクシマ

フクシマアポリアナお母さん、惑星ネオ・エーテルの暮らしはいかがですか?たまにはフロストさんとお会いできていますか?8彼(バイロン・エコー)って、本当に生意気な人なんですよ――なんて言いつつ、実は自慢なんですけどね。今ではアーカイヴ宇宙軍のパ...
アーカイヴの舟

28. もう一人のドーラ

アーカイヴの舟

27. 新しき癒し

新しき癒し《アーカイヴの舟》ノヴェルは苦悶していた。ラムダ・グリスとヒュー・ドナックの両クロノ転換。それは、自らが数千年かけて進めてきた「歴史消滅」の計画が、新たな段階へ進む先触れだった。だが、その先に何を置くべきか。答えはまだなかった。し...
アーカイヴの舟

29. バイロン・エコー

偽りの黄金、まことの商人《アーカイヴの舟》フロストの操る航宙船は、アスコン星の重力圏を離れ、静かに航行していた。船室の窓の外を流れる星々を眺めながら、レオン・ペリゴールは、まだどこか現実感の薄い顔をしていた。三十日にわたる投獄と、処刑を待つ...
アーカイヴの舟

26. 嘘の黄金、本当の商人

26.嘘りの黄金、本当の商人《アーカイヴの舟》ノヴェルは苦悶していた。ラムダ・グリスとヒュー・ドナックの両クロノ転換――それは単なる時間軸上の事象ではなかった。それは、自らが数千年にわたって進めてきた「歴史消滅」の計画が、いよいよ次の段階へ...