原点回帰

2万年後の銀河

ミーターの大冒険 余白 第21話 原点回帰

ヴァレリー 率直にご説明しますと、外宇宙への天の川銀河の第一女性として銀河代表を努める役割のためです。

ハニス なんだって!「第一女性」だって?

ヴァレリー おかしいじゃないかい。外宇宙へは、既に7年前にロドリック殿が大マジェラン銀河に向けて大群勢で旅立たれてる。惑星ガイアからもその派遣隊の人員の半数を占めてる。
 その次の派遣グループというのかね?

ヴァレリー そうです。でもこの度の派遣隊の目的地が違うのです。

ハニス 違うって!大マジェラン銀河が我らの長年の願いの一番近い外銀河じゃなかったのか?

ヴァレリー そうですよ。大マジェラン銀河はこの天の川銀河ともう一つの小マジェラン銀河と併せて伴銀河を形成しています。

ハニス じゃあ、もう一つの方、小マジェラン銀河がもう一つの目標地だというのかい?

ヴァレリー そうです。流石に元銀河一のジャーナリストであらされたハニス様。
 大マジェラン銀河はこの銀河から約16万年光年先でこの地球から見て、かじき座からテーブル座の方角に位置しています。
 そして小マジェラン銀河といえば、約20万光年先のきょしちょう座やみずがめ座の方角に位置しています。
 両方とも、遥かに遠いと言えますし、到達するには小マジェラン銀河の方が困難ではありますね。

ハニス キミの言うことは当然正しいだろうが、全銀河会議が、新たに第二次派遣隊を計画したのには、また急なことだな!

ヴァレリー おっしゃることも一理あるでしょう!

ハニス なんだね、キミの発言には煮え切らない雰囲気が漂っているのでは?

ヴァレリー そうなんです。
 まず、新たな派遣隊の有り様がちょっと不自然というか腑に落ちない点があります。
 ある識者の見解がニュースで放映されたのですが、その中に第一次隊の目的地に「間違い」との言葉がありました。

ハニス なんだって!偉大なる銀河の次の次元の展開にどんな「間違い」があったというんだ?
 そんなはずがあるはずがない。
 「紫の星雲」が我らの銀河の次なる移動地になるっていうのは確実なテーゼであったはずだ。

ヴァレリー おっしゃる通りですよ。「紫の星雲」というのが、我らの魂の惑星ターミナスに因む存在理由であったのですもの。
 ですから、ハニスさん、ターミナスに言い伝えられてきた「紫の星雲」とは、ちょっと曖昧なニュアンスでもあったのではないでしょうかね?

ハニス キミ、ヴァレリー女史がそんな呑気なこと言ってていいのかい。「ちょっとした誤りでした」で、そうたやすく済ませられる問題ではないんだぞ。

ヴァレリー すみません。正確な表現がなかったものですから。
 でも、ですね、この問題は、ハニスさんの今後に関わるさっきのおおもとにも通じるものですから。

ハニス 言い訳はいい。だが、気になる言い方だね。

ヴァレリー そう来なくちゃ、元気なハニスさんを取り戻さないと行けませんからね。

ハニス いいから、どういうことか、続けたまえ。
 ええと、それって「原点回帰」っていうことか!

ヴァレリー ええ、ハニスさんのご表現は正確、的確です。おっしゃる通り、ドンピシャですよ。

つづく・・・

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