第6話 What on earth!
galaxy20000yearslater series
第1弾 ファウンデーションの夢
第三部 ウォンダとガールの地球探訪
✨銀河暦12107年(ターミナス暦40年、ウォンダ67歳、姪のドース39歳)
惑星イオスは、果てしなく暗く、凍りつくように冷たい星だった。
そこでウォンダは、自らの最期を悟り、私を呼び寄せたのだ。
彼女は弱々しくも微笑み、最後の息をつなぐように語りかけてきた。
「あなたは祖母にそっくりなのね . . . 。祖母ドースは、ハリを守るために十人の男を一瞬で投げ飛ばしたの。聞いているでしょう?」
乾いた唇から漏れる声は、過去の記憶と共鳴するかのように震えていた。
「それとは反対に、あなたのお母さんはとても美人で、優しかったと聞いています。妹にも逢いたかった . . . 」
そして彼女の瞳に一瞬だけ光が宿る。
「あの四本の花 . . . 実はね―」
言葉は途切れた。だが続けるように、彼女は右の耳元に優しく囁いた。
「悲しまないで。私がいなくなっても、夢は消えないのよ。あなたに、その夢をついでほしいの」
静寂の中、呼吸が細く途絶えていく。
その刹那、私は部屋の影にふたりの人影を見た気がした。
一方はすすり泣いていたようにも思える。
―(『ドース・ドーニックの日記』より)
✨シンパシック・ハーヴェイ号の船内での出会い
銀河暦12068年(ターミナス暦元年、ウォンダ28歳、ガール27歳)
ガールは目を見開いた。
「ここはどこなんだ? ヒューミンさんは? セルダン先生は?」
答えたのは、見知らぬ女性だった。
「あなたがガールね。思っていたよりやせっぽち . . . というより、クレジットバッグみたいな感じね」
彼女は小さく肩をすくめ、軽やかな声で続けた。
「ここは《シンパシック・ハーヴェイ》号の船内よ。ヒューミンおじさんに頼まれて、今、地球へ向かってるところ。二人だけの旅になるけど . . . よろしくね!」
「 . . . 地球だって!? ターミナスじゃないのか!?」
ガールの声は裏返った。
「君はいったい誰だ!? 何がどうなっているんだ!?」
真空に閉ざされた船内に、問いはこだまするばかりだった。
次話につづく。



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