33. 第2ファウンデーション―滝の誓い

Tea Tree
  1. 第2ファウンデーショ―滝の誓い

第五部 Tea Tree
ファウンデーションの夢

32話までのあらすじ

 ロボット、ダニール・オリヴォーによる地球探索は、銀河復興のためのもうひとつの秘策を探る試みであった。同時に、それはハリ・セルダンの「心理歴史学」を完成させ、新たな工夫を加えるための布石でもあった。

 ダニールはシンナックスの若き証古学者ガール・ドーニックに目をとめ、セルダンの後継者として育てる計画を進める。やがてガールがトランターに到着すると、セルダンの裁判に巻き込まれ窮地に陥るが、それはセルダンとダニールが仕組んだ大計画の序章であることを知る。

 ガールはターミナスに派遣される「第51番目の執行部員」となったが、その任務は名目以上に重大なものだった。渡航準備のさなか、彼は再びセルダンの命を受け、気づけば見知らぬ航宙船におり、そこで美しい女性ウォンダと出会う。やがて二人は放射能防御シールドに守られ、荒涼とした地球の大地を踏みしめる。ウォンダが汲んだ水は三色のシリンダー・ペンダントに分けられ、そのひとつ紫のペンダントは、ターミナスに避難した妹ベリスへ届けるようガールに託された。

 時は流れ、100年後。セルダンの予測通り銀河帝国は綻び始め、衰退の兆候を示す。ファウンデーションは当初、辞書編纂図書館の財団として目立たぬ活動をしていたが、アナクレオン星区の独立運動を機に一気に台頭する。その立役者はサルヴァー・ハーディンであった。彼の活躍を経て、ファウンデーションはついに帝国と正面から対峙し、勝利の末に銀河の主役へと歩み出す。

 この流れの中で、グレディアはドーニック家の養女となり、その卓越した才覚を発揮する。ラヴェンダー農園にティーツリーを植えた彼女の営みは、衰亡期を迎える銀河の次代を担う萌芽となった。彼女の娘アルカディア(後のミーターの主人アルカディアとは別人)は、貿易商人ポエニッツと交流を結び、やがてその縁がミーターの地球復興事業へとつながっていく。

 さらに世代は進み、アルカディアとその娘アルシアは人口過剰問題に悩むターミナスを離れ、スミルノへ移住する。そこで出会ったのが、ネフェロス星の名門に連なるバイロン・ファレルであった。反独裁運動に身を投じていた彼は、アルシアを妻に迎え、やがて政権を打倒してスミルノをファウンデーション連盟に加える。のちに歴史学者として、先祖伝来とされる『ジョン・ナックの歴史思想書』を再発見し、その解読に没頭した。

 アルシアは娘をもうけ、母の名を継がせる。不思議なことに母娘は『児童のための知識の書』という文献を見いだす。その中に記された「断捨離」という概念は、後にアルカディアと彼女の友であるロボット・ミーターによって詳しく解明される。人類が生存のために財産を最小限に切り詰め、新たな段階へと進むための「新しさと移動」の哲学であった。

 やがて時代はさらに下り、ホバー・マロウの英雄譚を経て、その娘ジータ・マロウの時代が訪れる。死んだと思われていたオナム・バーの娘、ジータ・マネルラ・バーは生き延びており、故郷シウェナにジータ・ベリス・マロウを招いた。さらに彼女は、トランターからパルヴァー家の娘ジータ・ウォンダ・パルヴァーも伴っていた。パルヴァー家で初めて生まれた女児である。

 ここでベリスは、かつて託された二つのペンダントのうち一つを、トランターから来た少女に手渡す。この出来事は、第2ファウンデーションがいよいよ姿を現す前兆であった。

第33話 三人のジータ ― 滝の誓い

 森の奥、朝の光に包まれた滝のほとりに、三人の少女が立っていた。水飛沫がきらめき、彼女たちの胸元のペンダントが淡く光を返す。

 最初に口を開いたのは、ジータ・マロウ。彼女は優しく微笑みながら、胸元のペンダントをそっと撫でた。

「うふふ、どちらからお話ししたらいいかしら . . . 。そうね、私のことはベリスと呼んでちょうだい。このペンダント、我が家のご先祖さまが最初に身につけたもの。でも、今からはあなたのものよ。」

 その隣で、ジータ・パルヴァーが目を見開く。彼女は緊張気味に言葉を続けた。

「どうして、そのことをご存じなの? 実は……夢のお告げで、シウェナで三色に輝くシリンダーを受け取るようにと言われたの。だからここに来たのです。私のことはウォンダって呼んでください。でも、ベリスちゃん……あなたの分がなくなってしまうのではないかしら?」

 ベリスは軽く首を振り、やさしく笑った。

「ウォンダちゃん、心配いらないわ。おばあさまの分、ちゃんと残っているから。」

 そして、最後の一人、ジータ・バーが一歩前に出る。彼女は少し声を震わせながら、自らの素性を打ち明けた。

「お二人とも、実は . . . 私の本当の名はマネルラというの。悪い連中――アスパー・アーゴの一味に山頂で捕まりそうになったとき、もう自分を守れないと思って滝に飛び込んだの。でも、気がついたらそばにドースさんがいて、『しばらくは自分が死んだことにして、行方をくらましなさい』と言われ、トランターのパルヴァーさん、つまりジータ・ウォンダの家に匿われていたの。時期が来たからシウェナに戻りなさい、と言われて、こうして戻ってきたわ。」

「「なんですって!!」」
 ベリスとウォンダは同時に驚きの声をあげた。

 ウォンダは胸元のペンダントを握りしめる。

「そうなの . . . スミルナのジータさんから、この場所でトランターのジータさんからペンダントを渡されるようにって言われていたの。この場所、昔、ハリ・セルダンとドースが大切にしていた場所だそうよ。こうも言っていたわ――『そろそろ第二ファウンデーションの出る番』だって。」

 ベリスはゆっくりとうなずき、決意を込めて言った。

「そういうことなのですね . . . 時期が到来したのです。」

 ウォンダは顔を上げ、真剣な眼差しを向ける。

「それじゃあ、ベリスちゃん、お願いしたいことがあるの。このいただいたシリンダーの水を、三人であの滝の頂きに登って、こぼしましょう。半分ずつ。」

 マネルラも微笑みながら頷いた。

「いいわね。それなら、この森にたくさんの果物を育て、この広い銀河を美味しいフルーツで満たすことができるわ。」

 朝の光のなか、三人のジータは見つめ合い、同じ未来を思い描いていた。

――つづく。

「ジータが胸に輝かせたペンダントのように、現実世界でも心をつなぐお守りを身につけませんか?」

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