96. アポリアナ―追憶の鍵を開けて②

イルミナ
  1. アポリアナー追憶の鍵を開けて②

イルミナ – エピソードVI

惑星シナプスの軌道上で

惑星シナプスの青白い極光が、ナディール号の外壁を淡く照らしていた。

アーカイヴ暦479年第1季、ミーターの白昼夢はまだ続いている。艦内観測室の光学素子が微かに明滅する。

「アポリアナ、僕だって遠慮する場面くらいはわかってますって…」
しかしその声に即座に反応したのはイルミナだった。
「ミーターさん、なに独り言を言ってるのよ!アポリアナじゃなく、私、イルミナよ!もうボケが入ったんじゃないの?イオスの温泉に浸かりすぎたんじゃないの!起きて、フライト・プランを教えて。」

ミーターは一瞬混乱し、やっと微笑む。
「な~んだ、イルミナか。」

彼の白昼夢の癖は、もはや病的にさえ見えた。

アポリアナとアンソアの会話が脳裏をよぎる。

「アンソア。二人の人生って、二つのコーデック、アーカイヴとコンシューアムの確執を埋めるためだけのものだったのかしら?でも、二人頑張ったわ!ねえ、そうでしょう。」

「そうだね、アポリアナ。大変な人生だった。そのせいで僕はずいぶん老けて見えるだろう。でも、もう解決した。ドーラさんのお陰でね。人間型ロボットを何体かコンシューアム員の替え玉にして。僕たちの役目は終わったんだ。少しはくすぶっても仕方ない。でも、今こうして二人で会える。こんな星の下でね。」

イルミナは微笑み、クロノ・ブルーム・プランが元通りになったかを問いかける。
「ねえ、アンソア。この銀河の下で、二人だけで乾杯しましょう。手を取り合って…。あら、ミーターの姿が見えないわ!」

時空は再び飛び、50年後の惑星シナプス軌道上のナディール号に戻る。

「なんだ、イルミナか?行き先はもう決まってる。惑星レガシア。その前にアポリアナと彼女の祖母ベリーの思い出の惑星ミウォールに寄る。それに、エムーの謎解きも銀河復興に役立つはずだ。」

イルミナは呆れ顔で言う。
「な~んだ、はないでしょう。フライト・プランがなければ、どこにも行けないわよ!」

ナディール号のエンジンが微かに振動し、銀河中心腕を横切る航路が静かに輝く。冒険はまだ、終わらない。

つづく . . .

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○「記憶と夢の交差こそ、銀河の未来を導く。」

○ミーターは白昼夢の中でアポリアナとの過去を思い出し、イルミナとの現実に戻る。
銀河の復興と個人の記憶が交錯し、ナディール号は新たな惑星への航路を描く。

○是非コメントください。
「記憶は、過去の残響でしょうか、それを未来を設計する装置なのでしょうか?」

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