60. 12858年前

アルカディアの遺言
  1. 第3話12858年前

ファウンデーションの夢 
第八部  アルカディアの遺言 

アルカディア ねえ、ミーター、もう少ししゃべらせて。

 今、あのオリンサス・ダムが、私が最後に頼んだ、大仕事を彼は、今、仕上げている最中よ。彼には驚いているわ。なにしろ私より元気なんですからね。その仕事というのは、帝国辞書編纂図書館の建て直しよ。その記録を一点に絞ろうとしてくれているの。図書館の全ブック・フィルムのバーチャル機能化ですから。その目的の一つは、照射レンズの焦点の結束点を12858年前に合わせることなの。それというのは、その時以前の人類、銀河の記録が消えていてたどり着かないのよ。これを探るのが私の使命の一つだわ。それがわかれば、銀河回復の秘訣がわかりそうなの。ターミナスとしても最後の大仕事だわ。手掛かりは「児童のための知恵の書」だけなんですから。

 もちろん、ハッキリ言って第二ファウンデーション や R・ドースさんに纏わる問題ねえ!そしてその奥に、あの「不死の従僕」の影が見え隠れしているのよ。

 ミーター、あなたね、あの不死の従僕を探し出して、彼に直接会って聞いて貰いたいの。

ミーター アルカディー、それは気違いじみたご依頼ですね!まずその「不死さん」が何処にいるのか、知ってるのかい?

アルカディア そうだわね!この広い銀河のどっかだわねえ!

ミーター そんなところだと思った。やれやれ!

次話につづく . . . 

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