わたしの小説はバッハがよく似合う

エッセイ

僕の小説にはバッハがよく似合う
(Gabriella Monteroを聴きながら)

僕の小説では、ジョン・ナック(22世紀の人)が、福島原発事故のデブリ状態で固まったロボットを掘り出すとこから始まります。
のち、非核主義者の集まりから「シンナックス」と呼ばれます。
彼らはスペーサーより早く宇宙に飛び出して行きました。方や、放射能を帯びた地球に逗留していたのもシンナックス主義者でした。

この構想は、日本人の起源から読み解いたものです。

すなわち、ハプロタイプ Dの人々が長い漂流の涯に日本列島に約4万年に、途中ネアンデルタール人と混雑しながら、辿たどり着きました。
やがて、最後の氷河期が終わりかけの約1万5千年前には世界で初めての定着化が始まりました。

日本人の基層には、そういうわけで、「定着ていちゃく」と「移動いどう漂流ひょうりゅう」という、一見相容れないようにみえる二つの志向性が混合しています。

はっきり言って、誇るべき民族性です。

 さらに弥生系やよいけいの渡来で、汎世界のエッセンスも享受できています。稲文明はいわゆる麦を主体とする四大文明より南の稲文明が揚子江文明ようすこうぶんめいを経由して、概ねハプロタイプ Oの、所為「」と「えつ」文化(思想的にはその基層はのちの「道教」のようです。)
もう一つは、北華文明で、「」・「いん」文明、或はその北の「遼河文明りょうがぶんめい」であって、これは相当流動性のある、多様な文化・民族の宝庫で、この向こうには、北インド、中央アジアの文化が潜んでいて、メソポタミアや今のアラビア地方にまで辿れます。
のちの天平文化てんぴょうぶんかは、それをもう一度なぞったようなものです。
そういうことで、今の朝鮮・韓国との親密性は否めません。
古代の日本には、その時期、影響力の多少の違いはあるものの、「高句麗こうくり」、「百済くだら」、「新羅しらぎ」、「伽耶かや」はそれぞれ重要な意味とともに、のちの日本文化に溶け込んでいるのです。

 驕れるこよなく、謙虚にこの真実を喧伝していきたいものです。

最後に、僕がこよなく好んだBachは、僕の高等学問時代の生活と学費全般を支給してくださったドイツに深い感謝と尊敬を込めて、合わせまして、僕の魂の命であると言いたいのです。
そして、旧ソ連からアメリカへ移住して行ったアシモフの両親に想いを寄せ、アシモフも先祖が親しんだ「旧約聖書」に記されてある民族の漂流と定着の物語に、この僕も触発されたことも決して忘れないようにしたいと自戒しているものです。

ハプロタイプについては

ハプロタイプ - Wikipedia

Yi Yin  「僕の小説はバッハが似合う」

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