2026-06

アーカイヴの舟

23. 時間回廊

時間回廊 ―アーカイヴの舟―銀河暦101018年。惑星ネオ・エーテル、中央行政区。巨大な透明ドームの穹窿(きゅうりゅう)を貫いて、青白い恒星の光が静かに降り注いでいた。その光は冷たく、しかし確かな意志を持つもののように、床の結晶タイルに複雑...
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24. 嵐の気配

嵐の気配《アーカイヴの舟》ドーラ・ドナックは、なぜか、ジル・エフォーラムの次女スーを養娘と申し出た。なぜかと書いたが—正確には違う。スーは幼い頃からそうなると知っていた。理由ではなく、事実として、体の奥に刻まれていた。「ネオ・エーテルが銀河...
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22. 名を受け継ぐ者たち

名を受け継ぐ者たち病院の窓の外で、紫色のオーロラがゆっくりと脈動するように揺れていた。まるで銀河そのものが、静かに呼吸しているかのように。部屋の中では、生命維持装置が立てる微かな駆動音だけが、時を刻む唯一の音だった。その傍らの椅子に、一人の...
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21. 銀河連邦辞書編纂図書館

銀河連邦辞書編纂図書館惑星ネオ・エーテルは、その名の通り、表向きは惑星リリナスによる銀河連邦辞書編纂図書館設立財団として、ひっそりとその役目を果たしていた。しかし、ネオ・エーテルが所属するマンダマン星区で独立運動が勃発すると、ネオ・エーテル...
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20. 涙の黒い太陽

涙の黒い太陽エルマの妹のリセルは、その場所を訪れた経緯を、その日のうちに惑星ペリラにいる母ネッラへ手紙にしたためていた。なぜかリセルの夢に祖母ドーラが現れ、不思議な一連の作法とともに、新設された公園のある場所を訪れるよう告げたのだった。これ...
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19. 星界の涯

星界の涯「確かにあのとき、あの小さい島全体輝いて、エルマがその光に包まれるのを見た。目撃した。そのとき以来、それまでになかった感覚、もしかしてずっと以前にはあったような感覚に気がついた。戻ったというのが正しいのかも。ホモジェミーさんと再会し...
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18. パークサイド

パークサイド《アーカイヴの舟》ヒューは、催眠術にかけられていたのだろう。気がつけば、見知らぬ航宙船の中にいた。見上げると、容姿端麗な女性が立っていた。彼女はごく自然に、まるで旧知の友に話しかけるように、ヒューに言葉を向けてきた。任務は、無事...
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17. 四つ葉のクローバー

四つ葉のクローバー「そして、これが私の結論だ。おそらく君たちにはまったく理解できないだろう。だが、それでも君たち一人ひとりが地球そのものなのだ。自己浄化の力を持ち、新たな生命を生み出すことができる。君たちもよく知っているはずだ。『人を七の七...
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16. 一体どうなっているんだ!

一体どうなっているんだ!「文明を導くのは知識ではなく、受け継がれる夢である。」「死の床で語られた言葉は、なぜ四十一年前の宇宙船へ繋がったのか。」エルマが自分の最期を悟り、私を呼び寄せたのは、惑星イオスだった。(銀河暦10109年)光の乏しい...